当院では、痛みの原因探索と並行して、痛みを軽減するための治療を行っています。従来の医療では、腰痛などの慢性的な痛みがある場合、その原因疾患を診断することが重視されてきました。
画像検査をして、『大きな問題がないので、しばらく様子を見て下さい』と言われてしまい、いわゆる行き場をなくした痛みの医療難民 になってしまっております。
患者さんにとっては、原因以上に痛みそのものが問題になっていることがよくあります。
当院はこのような観点に立ち、早い段階で痛みを軽減する治療 を行い、患者さんの生活の質を改善することを目指しています。
ただ症状を治療するだけでなく、皆様が心から安心し、1日も早く快適な毎日を過ごせるような医療を受けていただけるよう、日々努めています。
初めての受診で不安や疑問をお持ちの方も多いかと思いますが、私たちはその一つ一つに丁寧に向き合い、最善の医療を提供することに全力を注いでいます。
私たちができる限りのサポートをさせていただきます。どうぞお気軽にご相談ください。
『頭痛くらいで受診するのか』
『頭痛は市販薬で何とかなる』
この考え方により、多くの頭痛患者が苦しまれています。
その苦しまれている患者さまの要因は以下の3点がほとんどです。
頭痛が1ヶ月に15日以上の方で、市販薬で10日以上・ロキソニン15日以上を 3か月を超えて服用している患者さまは、薬物乱用が疑われます。
この乱用性の頭痛には、原因薬剤の中止と原因薬剤中止後の対処が必要ですので、受診時に対処法を説明致します。
1ヶ月あたり10~14日の頭痛があるにも関わらず、その多くを市販薬のみで対応しているとある程度の割合で片頭痛が慢性化していきます(下図参照)
月5~10回くらいの片頭痛の方がしっかり治療を行うことで、慢性化させないことが最も重要と考えます。
片頭痛患者のうち、わずか9%しか予防治療をしていないと言われています。
その事実が現在の頭痛治療が冬の時代といわれる所以です。
どのような患者さまが、予防療法が必要か。ガイドラインでは 『片頭痛発作が月2回以上、あるいは生活に支障をきたす頭痛が月に3日以上ある』 患者さまは予防療法を検討する方向性にあります。
当院では、内服薬の予防薬を検討し、その後に下記の条件の患者さまには新規予防薬の投与をご提案致します。
当院の頭痛外来では、薬物乱用になっております患者さま、慢性化のリスクの患者さまに対して、新たな頭痛診療の方向性をご提案しております。
また、当院の宮下亮一院長は昨年も頭痛関連の講演会を行って参りました。
最新の頭痛診療の方向性を患者さまに説明を行っております。
・2024.3.22 | 患者さんに寄り添う片頭痛診療WEBセミナー | 演者 |
・2024.4.11 | 片頭痛WEBセミナー | 座長 |
・2024.5.9 | 高崎市薬剤師会講演会(片頭痛) | 演者 |
・2024.6.14 | 片頭痛web Seminar ~群馬県の頭痛診療を考える~ | 演者 |
・2024.9.26 | 共に考える片頭痛治療の会 | 演者 |
・2024.10.18 | 女性のHealth WEB Seminar ~女性と頭痛を考える~ | 演者 |
・2024.11.1 | 片頭痛WEB セミナー | 座長 |
・2024.11.29 | 群馬片頭痛カンファレンス | 演者 |
・2024.12.20 | Ajovy Migraine Live Seminar | 演者 |
一般的な痛み止めの内服と温熱などの電気治療が中心で、『手術は必要ないが、内服薬では効果が不十分な方』は行き場のない状況になってしまっています。
神経ブロックは内服治療と手術の中間に位置する治療です。
当院では『手術は必要ないが、内服薬では効果が不十分な方』を対象に神経ブロックによる痛みの軽減を行っております。
当院を受診される方はすでに他院を受診されていること多くいらっしゃいます。
こういった方に、神経ブロックを行い、交感神経が遮断されると血管が拡張し、血流が良くなり、炎症性物質が洗い流され、傷ついた組織の修復が促進されます。
また、痛みの伝達が抑制されることで痛みの悪循環が断ち切れ、痛みに対して過敏になっている脳の状態を改善します。
局所麻酔薬の効果自体は数時間ですが、通常、薬の効果時間以上に鎮痛効果は長く続きます。
最初は数日程度の効果でも繰り返すことでだんだん痛みが出づらくなる治療です。
ブロック注射は超音波装置により、直径1mm程度の筋束や神経束の線維構造まで鮮明に描出することができるため、高画質な画像による詳細な治療が可能となりました。
その他、関節炎、靭帯損傷、腱板断裂、軟部腫瘍、皮下血腫などの診断、注射などにも有効です。また、筋膜リリース注射は超音波の装置が必須のアイテムになります。
2024年主な神経ブロックは以下のとおりです。昨年も多くの患者さまに行い、安全で正確で効果的な治療を引き続き提供していきたいと考えております。
ほかにも、患者さんの状態や病気、ご希望などを伺いながら、薬物治療やリハビリテーションの併用、ブロック後の手術治療の提案など、さまざまな方向性を実施しています。
痛みに関しては、症状が出現する前の予防が特に重要と考えております。
女性の社会進出及び高齢化社会において、当院は3つの予防診療に特に注力を注いで おります。